私たちが病気や怪我をした際に処方される【医薬品】
医薬品とは病気の治療を目的とされた薬のことで、医師が処方するものや、ドラックストアなどで購入することが出来る市販薬を指します。
そしてこの医薬品が安全に安定的に私たちに処方されるまでには、実は様々な事業体やスペシャリストたちが活躍していることをご存じでしょうか。
沢山のスペシャリストの中から、今日は製薬企業に勤める『MR』に焦点をあてお話していきたいと思います。
医療用医薬品は、法律上、医薬品のなかでも特に安全性への配慮が必要とされる薬群に分類されています。
そのため医師が医薬品の使用の必要性を判断し、薬局や病院の薬剤師が調剤・服用を指導の上、提供することが定められています。
では医師はどのように医薬品の情報を得ているのでしょうか。
実は医療機関と製薬企業との間の情報の担い手となっている人がいます。
それが『MR』(Medical Representatives)と呼ばれる製薬企業の社員です。
彼らの仕事は「医薬品の適正使用のための情報の提供・収集・伝達を担う」とされています。
MRはこのような業務を通して、より安全に、医薬品を使用してもらうための情報提供の要の役割を果たしています。
MRとしての仕事をする上で、必須とされる資格はありませんが、MR認定センター(https://www.mre.or.jp/)が主催している「MR認定試験」という認定試験に合格後、実務教育の修了、MR経験を経て、「MR認定証」を得ることが標準資格となっています。
医薬品の適正な使用は患者の命に係わる重要な情報のため、MR認定書を取得後も継続的な勉強が求められ、担当する領域が変更になれば一から勉強をしなおすということもあります。
しかし専門的な知識を高めたMRには、がんなどの専門領域に特化したスペシャリティMRとして活躍する道も用意されており、そのニーズは高まっています。
ガイドラインの変更に伴う情報規制
情報の担い手であるMRも、どんな情報も提供して良いわけではありません。
有効性を誇張するなど不適切なプロモーションをなくすことを目的とし、2019年4月1日よりガイドラインが改定されました。この改定により、企業には監督部門の設置や業務記録の作成・保管などを義務付けています。
さらに、MRなどが行う不適切な情報提供活動を医療関係者が国に報告する「医療用医薬品の広告活動監視モニター制度」もスタートしています。
こうした背景を受け、製薬企業もMR中心の営業からウェブサイトを活用した情報提供へと軸足を移しているところも少なくありません。
「MR不要論」を唱える方もいますが、スペシャリティMRのニーズは高く、地域の病院や診療所との間をつなぎ、地域医療連携体制に貢献することで評価をされるMRも存在し、まだまだMRの重要性は高いと感じます。
2020年からのコロナ禍によってさらにMRの訪問規制は厳しいものとなり、訪問による情報提供からオンラインやデジタルツールによる情報提供へとかたちを変えていきました。
しかしながら情報提供の方法は変化しても、医療機関が求める情報を的確に提供できるMRの役割は必要とされ、私たちが安心して医薬品を受け取れるよう今も活動してくれています。
日々新しい医薬情報がアップデートされていく中、MRの高い専門的知識と倫理性に私たちは支えられているのだと感じます。
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